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2018.03.17     カテゴリー :   未分類

天使か悪魔か?予想以上にペダリングに影響するファクター

まだ、試している途中なんですが、今回ペダリングであまり取り上げられることの少ないスタックハイトのお話です。

画像22 

ステムのスタックハイトの方ではなくペダルやシューズのスタックハイトの方ですね。
ペダル軸から足の裏までの厚み(距離)のことです。今回は主にシューズのソールのスタックハイト(厚み)がペダリングに及ぼす影響についてです。

今まで私はスタックハイトは低ければ低いほどいいと思ってました。いや、思い込んでいました。
ペダルやシューズメーカーの言うところの低スタックハイトによりパワー伝達性やダイレクト感、安定性の向上みたいな売り文句を鵜呑みにしていた訳です。

前回BONT VaporSに変えてペダリングが軽くなったという話をしましたが、S-Work6やLake CX301をとっかえひっかえ交換してみて改めて気付いたことがありました。BONTから他社のシューズに変えると脚が良く回ると。これは以前S-Works5シューズの時のインプレでもケイデンスがあがると書いたことがあります。
それ以外にもBONTに変えると乗り始めのしばらくの間違和感があると書いたことがあります。その原因はソールの反りの関係だろうと思っていました。比較的フラットな形状と反っている形状の違いがその違和感や回しやすさの原因だろうと。

その時にふと思ったんです。シューズの反りの形状以外にもBONTと他のメーカーのシューズの違いの一つはスタックハイトじゃね?と。

スピードプレイのペダルよりもシマノやLOOK、TIMEのペダルの方が、さらに言えば感触が良いTIMEのペダルよりも結局シマノのペダルにしているのも、通勤でフラぺにスニーカー(厚底)が一番ペダリングが良い感じがするのも全部スタックハイトが高い方じゃないかと。

また以前から気になっていて、軽く調べてみて驚いたのが、GTレーサーのSidiのシューズの着用率の高さです。メーカーとの絡みでシューズの選択の自由のないチームは除いて比較的自由のあるチームやエースクラスのSidiの着用率の高さが不思議だったんですが改めて調べてみるとC・フルーム、R・バルデ、R・ウラン、M・ランダ(今年からはフィジーク)と昨年ツールのTOP5までがSidiですよ。
スプリンターでもM・キッテル、F・ガヴィリア、昨年ブエルタで活躍したM・トレンティンなど、
その他でもM・クヴィアトコウスキー、T・マルティン、I・ザッカリン、ニバリはチームまるごとSidiなので参考になりませんが、キャノンデール時代のサガンなんかもSidiでしたし。A・イェーツも
Sidiでしたかね。

因みにMTBでもSidiの着用率が高くて世界のトップ2はもちろんSidiだったりと。


でもフィット感は確かにいいけど、それだけであのクソ重いシューズをよく使うなぁと以前から感じていたんです。シューズなんて重量規定はないので軽い方がいいだろうにと。で、Sidiのスタックハイトを調べてみると低い方で6.7mm、この海外のレビューだと10mmとか。
ソールの厚み自体は6.7mmでもアッパーとソールくをっつけるための板?があるので実質8mm以上という海外の方のブログもありました。要するにSidiのソールのスタックハイトは高いと。

という訳で改めてスタックハイトは悪であるという先入観を捨てて改めて調べてみると
こんな記事をみつけました。

いや、正直つっこみどころもありますよ。サドル高さを変えたらサドル前後位置の調整必要でしょとか、ペダルの角度は考慮しないのかとか等。
ただ、なんだかんだで自分がスタックハイトの高い方のパーツを選択していることを鑑みると概ねのところは納得せざるを得ないのかなと。
まぁ、edco 3AXペダルはスタックハイト高かったのに峠のタイムがほぼ変わらなかったという前科はありますが、あのペダルの場合色々特殊でしたからね。
思い返してみればヤビツのベストも白石峠のベストもいずれもS-Works6シューズだったわけである程度距離の長くないと効果は分かりずらいのかもしれません。

という訳で買ってみました。シマノ SM-SH20 クリートスペーサー
を2セット。

で、そのためにしばらくBONTを使っていたのです。元のスタックハイトが低い方が効果が分かりやすいだろうと。まぁ、それだけでなくBONTのソールの剛性感が一番Tarmac SL6に合っているということもありました。私のVapor Sの場合、昨年ミッドフットクリートの実験のために6mmの穴を三つ開けてあるので標準のVapor Sのソールより剛性が落ちているのが良かったのかもしれません。

で、さっそく片側4mmほどのスペーサーを入れてサドルを3mm上げて乗ってみました。
なぜ4mm上げなかったかというとサドルの高さを上下した場合前後位置も調整しないとならないのですが、今回前後位置の調整をせずにすませたからです。もちろんハンドルも3mmあげました。

その結果、思わず笑っちゃいました。「ああ、これだ!」と。
明らかに脚が回る。他のシューズに変えた時のような脚の回りやすさです。
半面、BONTの良さであるダイレクト感とか安定感は薄まります。なんというか普通のシューズを履いているよう。
この時点でBONT Helixの購入はなくなりました。
これならもっと厚みのあるソールのシューズにスペーサー入れた方が良いかなと。

もちろんデメリットもあります。以下にメリット・デメリットをまとめてみましょう。

メリット

1.ケイデンスがあがる。もちろん綺麗な円を描くようなペダリングスキルがある人にはむしろ邪魔なだけかもしれませんが、世界のトップクラスでさえスタックハイトの高いシューズを選ぶ選手が多いとなるとね。Vapor Sを履いている有名選手というとカレブ・ユアンとかルイ・コスタですかね。
ルイ・コスタは素晴らしいペダリングスキルの持ち主なのかもしれません。日本でも高岡さんとか中村龍太郎選手等トップアマチュアはBONTで結果を出してますしね。

カレブ・ユアンの場合はちょっと特殊かもしれません。あの超絶前傾姿勢は空力のためだと思われます。彼の場合身体が小さいですからね。パワーよりも空力重視。
となると1mmでもサドルやハンドルを下げたいはずです。そのための低スタックハイトかと。
また、あの姿勢だとかなりの前荷重になるはずです。そのために重心を少しでも低くして後輪のトラクションが抜けるのを防ぎたいと目論見もあるのかもしれないですね。

2.比較的低コストで導入できる。また1mm単位で調節できる。薄いプラ板等をインソールの形に切って踵の部分を切っていれれば0.5mm単位とかそれ以下も可能ですね。ある意味楕円リングにも通じるものがありますが、この方法との決定的な違いは楕円リングの場合3時の位置で一番筋力的に負荷も大きくなるのに対し、こちらの場合は1~2時の位置で同じ筋力でトルクが大きくなるので不可もかからず、トルク変動が大きくないので違和感も少ないということです。
しかも普通にクランク交換でクランク長を長くしてトルクを上げようと考えた場合、サドルを下げることになるので2.5mm長いクランクに交換した場合上死点で単純に5mm分股関節の可動域が狭まりますが、この方法だとサドルを上げることになるので上死点の股関節の可動域に影響しないのです。
しかも下死点ではむしろ楽になるのです。


3.サドルがあげられる=見た目がカッコいい(笑)だけでなく、一般的にはシートポストが長い方が乗り心地も良くなります。すでに私の場合172.5mm→170mmクランクに変えてシューズも変えてサドル高さが5mm以上あげてますが、まぁぶっちゃけ、言われてみれば程度にしか乗り心地は良くはなってません。過度な期待は禁物です。私の場合、サドルは上げましたがクランクを短くしたことで股関節の可動域に余裕ができたのでハンドル高さは元の高さ(スペーサーを使う前)に戻しました。
これで頭が下がることになる分空力的には有利なはずです。

4.トルクが上がる。これはまぁ、微々たるもんですね。とは言え、これもS-Works5とBONTの比の時にS-Worksの方がペダルに力が載ると書いたように(その時に気付け!→自分)わずかですが感じられます。ただ、これはスタックハイトの低いBONTとの比較だから分かったことでS-Works6にスペーサー入れてもよくわかりませんでした。しかも当時はスタックハイトの低いスピードプレイのペダルを使っていたのでなおさらです。限界効用逓減の法則が働いたからでしょうね。それから話を戻しますが、スペーサーを入れることによってケイデンスを上げやすくなる分例えばクリート位置を深くするとかサドルを下げるとかトルクをかけやすくなるけど、その分ケイデンスが下がるようなセッティングにしても今までと同じケイデンスを保ちながらさらにトルクを上げるということもできるでしょう。

5.ダンシングが特にスムースに感じる。これもBONTにスペーサーを入れた時の方が分かりやすいんですが、ダンシングの時の方が効果が分かりやすい気がします。スペーサーを入れるとペダリングの踏み込みの時の軌跡が普通より真っすぐ下に踏み下ろす形になるからだと思います。
また、これは好みですが、ダンシングの振りが少しゆっくり大きくなります。これはBB位置が高くなるのと同じ効果が得られるからですね。

それでは次にデメリット。No One Rides For Free!

1.歩きづらい。クリートのところだけ高くなるので単純に歩きづらい。歩くことが多い人にはおすすめできません。そういう人には上記で書いたようにインソール型でしょう。ただ、シューズの内容積に余裕があればですが。
また、シューズカバーやオーバーソックスも履きづらく、脱ぎにくくなります。クリートがひっかかりやすくなるからですね。

2.重くなる。2mmのスペーサーで一枚約7gです。クリートボルトも長くなる分重くなるので片側5mm入れると約20g前後重くなります。まぁ0.5Wでもパワーが上がればメリットの方が上回るのですが。

3.空気抵抗が大きくなることが多い。一般的にはサドルを上げれば大体ハンドルも上げるわけです。
すると前面投影面積が増えるので空気抵抗が大きくなります。まぁ、ヒルクライム命という人の場合あまり気にする必要はないんでしょうが、下り、平坦、横風等には不利になります。
そのため今回私は2.5mmクランクを短くした分股関節の可動域を楽にしてハンドル落差を増やしてみた訳です。サドルだけ上げた分頭が下がり、空力がよくなる算段です。

4.重心が高くなる。これもサドルを上げれば重心が高くなるので特にコーナーリングが不利、不安定になります。サドルを上げた時は分かりづらいのですが、サドルを下げると比較的わかりやすい。
それからサドルを上げた分停止時に足が(地面に)つきにくくなります。私、最初危うくこけそうになりました。私の場合普通にサドルに座ったままでも足がつくくらいの高さにしているのですが、普通にクリート部で足をつく場合はいいのですが、路面の状態等でつま先の方で足をつくことがあります。
クリート部はスペーサー入っているのでいいのですが、つま先の部分はサドルがあがった分地面より
遠くなるのです。
言うまでもないことですが、安全性にかかわる問題なので試す場合はあくまで自己責任で。

5.感覚とクランクの位置のずれが大きくなる。例えば極端にスタックハイトを高くすると踏み込みの時に脚の位置が3時の位置の時にクランクは4時の位置に来ているなんてこともあり得る訳です。
逆に引き足の時は足が9時の位置に来ているのにクランクが8時の位置にあるとか。
これは某ITさんのブログでも考察していました。スタックハイトによって錯覚が生じる可能性があると。
ですのであまり極端にスペーサー等を入れすぎるのも問題ですね。またペダリングのタイミングも見直しが必要になります。現状で下死点まで踏み込み気味の人はさらにその傾向が強くなる可能性があります。

6.ダイレクト感や安定感が損なわれる。これは上記でも書いた通りです。踏み心地はやはりスタックハイトが低い方が気持ちいいです。やはりスペーサーを入れるとなんとなく歯に物がはさまったじゃないけど、どことなくもどかしい感触になります。また私の場合良くわかりませんでしたが剛性感も
変わると思います。これはソールの材質や剛性によるのでしょうが。

最期に私の場合、クランク長を短くすると特に平地巡行が遅くなるのですが、この方法だとクランクを短くしても遅くなるどころかむしろ上がってます。まぁ気温が徐々に上がってきたことを考えると一概には言えませんが、スペーサーを入れる前と同じコース(125km以上、獲得標高1200m以上)を走ってみた時に平均速度が1.5km/hほど高くなってました。往路、復路ともPB連発だったので風の影響は少ないとは思いますが。装備、ウエア等は同じです。
まあ、気温や風の影響もあるので一概には言えませんが、個人的には効果あると思います。

パワーメーターとローラーを持っているのであれば一定出力で30分以上走ってみて心拍を記録してみてその後スペーサーを入れてまた30分以上走って心拍を比較してみるとかするといいのかも。

最期にお願いです。もしスペーサーを購入するのであれば上記の記事のリンク先から買ってあげてください。せっかく有用な記事をアップしてくれているので少しでも還元できればと。

あ、もちろん私には一銭のメリットもないのでご心配?なく(笑)

次回はシューズのインプレです。結局BONTじゃないシューズにしました。なんのシューズでしょう?(バレバレ笑)
これがまた良かった。感動しちゃいました。
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